子育てには、食費や日用品以外にも、学費や習い事の月謝など、さまざまな費用がかかります。
将来的に子どもを持つ予定の方の中には「子育てにかかる費用」について気にされている方もいるのではないでしょうか?
そこで今回は、国や自治体が行っている子育て支援について解説します。
妊婦検診補助券
妊婦検診補助券は、妊婦さんが妊娠に必要な検査や検診を受けるためのお金を、国が無償で発行しているものです。
全国の医療機関で利用でき、超音波診断、血液検査、尿検査、妊娠検査など、さまざまな検査・検診を受けることができるクーポンです。
乳幼児医療費助成
各市区町村で実施している乳幼児の医療費の助成金です。
全ての都道府県及び市区町村で乳幼児の医療費の援助を実施しています。
通院、入院ともに就学前までの児童への助成が多く、市区町村によって変わるため、お住いの市区町村でご確認ください。
未熟児養育医療給付金
低体重や早産など、未熟なまま生まれ入院養育が必要な乳児(0歳児)に対し、医療費を公費負担する制度で、市区町村によって全額負担、一部負担など異なります。
出生直後に次のいずれかの症状が認められる乳児が対象です。
- 出生時の体重が2000グラム以下
- 未熟性に起因した症状がある
- 運動不安・痙攣(けいれん)がある
- 運動が異常に少ない
- 体温が摂氏34度以下である
- 強度のチアノーゼが持続している
- チアノーゼ発作を繰り返す
- 呼吸数が毎分50以上で増加傾向にある
- 呼吸数が毎分30以下である
- 出血傾向が強い
- 生後24時間以上排便がない
- 生後48時間以上嘔吐(おうと)が持続している
- 血性吐物がある
- 血性便がある
- 生後数時間以内に黄疸が発生
- 異常に強い黄疸がある
子ども医療費助成
子ども医療費助成は子どもの医療費を経済的に支援する国の制度です。
補助金額は、支払った医療費の額と世帯の収入によって変わります。
例えば、所得が当該所得制限の半分以下の世帯が、前年度に同額を医療費として支出した場合、当年度はその医療費の70%まで補助を受けることができます。
自治体により助成の条件や内容が変わりますので、お住いの自治体で詳しい内容を確認してみてください。
出産育児一時金
出産育児一時金は、医療機関でまとまった出産費用(1児につき42万円が支給(産科医療補償制度に加入していない機関の場合は40万8千円))を支払う経済的負担を軽減するための制度です。
医療機関との間に代理契約を結び、医療機関が被保険者に代わって、出産育児一時金の申請と受取を直接行います。
出産手当金
産休中(出産日以前42日から出産日後56日まで)の間、労務に服さなかったことにより、所得の喪失や減少があった場合に、出産手当金が支給されます。
1日につき直近12か月の標準報酬月額の平均額の30分の1の額の3分の2にあたる金額が支給されます。
出産が予定日より遅れた場合の支給期間は、出産予定日以前42日(多胎妊娠の場合は98日)から出産の日の翌日以後56日の範囲内となっており、実際に出産した日までの期間も支給されます。
育児休業給付金
出生後8週間の期間内に合計4週間分(28日)を上限に、産後パパ育休を取得した場合、一定の要件を満たすと「出生時育児休業給付金」の支給を受けることができる制度です。
(出生時育児休業・2回まで分割取得できます)
- 被保険者が初日と末日を明らかにして行った申出に基づき、事業主が取得を認めた休業。
- 「出生日または出産予定日のうち早い日」から「出生日または出産予定日のうち遅い日から8週間を経過する日の翌日まで」の期間内に4週間(28日)までの範囲で取得されたもの。
- 産後休業(出生日の翌日から8週間)は出生時育児休業給付金の対象外です。
- 出生時育児休業給付金の対象となるには、出生時育児休業の初日から末日まで被保険者である必要があります。
- 男性が出生時育児休業を取得する場合は、配偶者の出産予定日または子の出生日のいずれか早い日から出生時育児休業給付金の対象となります。
- 被保険者とは、一般被保険者と高年齢被保険者をいいます。
幼児教育・保育の無償化
幼児教育・保育無償化とは、3歳から5歳までの子どもを対象に、教育や保育を無償で提供する国の制度です。
このプログラムは、この年齢の子どもたちの健全な成長と発達を支援し、保護者が働いている間、子どもたちに安全で安心な環境を提供することを目的としています。